中津市三光田口の岩屋堂で、お堂の再建が着々と進んでいます。

霊山「八面山」の裾野にあるこの岩窟には、一木造りの木造菩薩立像(平安時代)と石仏がおさめられています。だけど、今は訪れる人もなく、荒れ果てて、お堂は崩壊し、仏様は野ざらしになっていました。


このままではあまりに仏様がかわいそう・・と、地域の方々が集り、九州大学の協力も得て、お堂再建計画もつくり、昨年度末から行ったクラウドファンディングで資金集めに成功しました!

急斜面には道がなく、重機が入れられず、材木運びも人力で。樹木につかまりながら崖を登り・・4月から建設に入り、もう完成間近です。


5月、仕上がりの防腐剤塗布作業の呼びかけに応じて初めてのメンバーも参加し汗を流しました。

中津だけでなく、宇佐、日田、大分から集まってこられた方々…初対面でも、「こういうこと大事だよね」と思う気持ちで通じあえる。

 

床下にもぐりこみ、ポタポタ落ちる防腐剤をかぶり、変な姿勢に苦しみながらの作業はとても楽しかったです。
服についた防腐剤の黒いシミもステキな思い出。


善意のお金と、みんなの力と、それがあればここまでのことができるんだとしみじみ感じ入りました。

あちこちに残る、名もなきいにしえの人々がつくったお堂。「昔の人達もこうして造ったんだね」とおだやかに話すひととき。私達も、お堂の仏様を守ってきた人々の一員となりました。

木造菩薩立像は、中津市教育委員会社会教育課文化財室が大切に預かっています。
再建されたお堂に仏様をお戻ししたら、ぜひ訪れてみてください。

お堂から八面山がおがめますよ。